マリア様がみてる

2009年4月 2日 (木)

マリア様がみてる 4thシーズン 第13話 「あなたを探しに (Les retrouv ailles)」 (4/1)

 原作第27巻『あなたを探しに』のアニメ化。「クリスクロス」のラスト数ページ分も含まれていますが、1巻まるごとを1話で放送しました。といっても、バレンタイン・デートは紅薔薇の分だけ描写して黄薔薇白薔薇の分は省略されたので、実際には3分の1なんですけどね。とにかくこれで4thシーズンもお終いです。

 ……で、初見での感想は「あれ、これだけ?」

 4thシーズンを通してのテーマは、祐巳の妹問題でした。それは第2話「特別でないただの一日」のラストで、祥子さまが祐巳に妹を作りなさいと言った事からも明らかです。そこにサブテーマとして、祥子の祐巳離れとか瞳子とのすれ違いとかが絡んできたわけなのですが、とにかく本筋というか主題が祐巳の妹問題ならば、当然それを完結させるためには、祐巳に妹ができるところまでを描いておく必要があるはずです。確かにここまでくればもうできたも同然なんですけど、やはり不完全燃焼の観は残る。ロザリオの授受まで描いて欲しかったなあ。

 祐巳とのデートで語られた瞳子の秘密は、瞳子が松平の実の娘ではないということでした。事故で両親を失った赤ん坊が、病院を経営している院長の息子夫婦に引き取られたのが瞳子だった。瞳子は松平に恩を返すつもりで医者の仕事を引き継ごうとしていたけれど、その病院の経営がよその家族に委ねられると聞いて自分はいらなくなったと感じた。それが昨年の家出の正体でした。

 祐巳に全てを話して、すっきりした表情の瞳子。実際にこういう穏やかな表情の彼女は実に久しぶりですよね。そして帰りのバスの中で、祐巳は瞳子にロザリオを授受するときを想う。

 3ヶ月間、ありがとうございました。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2009年3月26日 (木)

マリア様がみてる 4thシーズン 第12話 「クリスクロス (L'entrecroisé)」 (3/25)

 原作第26巻『クリスクロス』収録の同名長編「クリスクロス」のほぼ全パートにおけるアニメ化です。「ほぼ」と書いたのは、最後の4ページ分だけ次回に回されたから。

 それで、初見での感想を一言でいうと──よくこの話を30分にまとめたなあということ。この時期の原作小説は話が遅々として進まず、文庫本1冊に話を膨らませるためにサイドストーリーを挿入していたことが多く、そういう不要不急なエピソードを削ることで、文庫本1冊分の内容ををアニメ30分(実際には24分半。そのうちOPとEDがそれぞれ1分半でさらに次回予告もあるから実質21分)に収めることが出来たわけです。
 しかしそれにしても、削られたエピソードがあるから尺に収めることが出来たわけです。しかし『クリスクロス』では原作134ページ分の内容を過不足なく伝えている。残り41ページ分の「地図散歩」がなくなったとはいえ、エピソードの取捨選択が巧いなあと思いました。

 さて、前回のラストで瞳子の窮地を救った乃梨子ですが、その瞳子はまた以前と同様の振る舞いに戻ってしまいました。しかし今まで「乃梨子さん」だった瞳子からの呼称が、あの件以来「乃梨子」に変わりましたね。原作のこのシーンは乃梨子視点だったので地の文が解説してくれたのですが、アニメでは解説なしのスルーだったので分かりづらかったかも。

 祐巳と祥子が姉妹でチョコレート交換する。その後で白薔薇姉妹の蜜月空間に出くわしてあわてる祐巳ですが、その光景と自分たちの姿を思い返して一人でテンパります。もともと百面相といわれるほど感情が顔に出やすい祐巳ですが、ここまでコミカルに描かれたシーンはアニメでも珍しいですね。

 祥子と瞳子の対峙のシーンはなかなか迫力がありました。祐巳の前にいると怖いと祥子は言いますが、それを自覚してそれでも好きだから一緒にいると宣言するシーンは凄かったですね。ただ動きがないのが気になった……
 それと社会化準備室で白地図を探す瞳子の前に乃梨子が表れ、祐巳はもっと器の大きい人間だと諭すシーンも良かったです。友達だから言いたくないことも言うという乃梨子でした。
 両者とも祐巳と瞳子の関係を心配して、それぞれのやり方で瞳子に活を入れたのでしょう。特に祥子は、祐巳がしばらく距離を置くことにしたと聞いていながら、それでも祐巳が選んだ相手としての瞳子に激をいれるところなんて、やはり気になったのでしょうね。

 そしてその周囲の人間たちの気遣いに囲まれた瞳子は、宝探しゲームの終盤に、薔薇の館の祐巳のところまで駆け出していきます……

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月19日 (木)

マリア様がみてる 4thシーズン 第11話 「ハートの鍵穴 (La serrure du cœur)」 (3/18)

 原作第25巻『大きな扉 小さな鍵』収録の中編「ハートの鍵穴」のアニメ化です。サブタイトルからして前回の「キーホルダー」と対になっており、前回からの続編であることが分かるようになってますね。
 今回は瞳子視点で話が進められており、ここ数回(というか3rdシーズンから4thシーズンにかけて)における瞳子側からのネタ晴らしの回でもありましたね。実は瞳子は松平の両親の実の子供ではないというお話でした。

 別に実の子供ではないからといって家族になれないわけではありませんが、瞳子の場合「ギブ&テイク」とか貸し借りとかに凄くこだわっている。これは、自己評価の低い人間が陥りがちな心理構造であって、素のままの自分では人から嫌われるのではないかという不安が根底にあります。典型的な自分が嫌いなタイプですね。だから登場当初は(女優なみの演技能力で)「人づきあいの良い世話好きな瞳子さん」を演じてきた。

 ところが祐巳と知り合って付き合っていくうちに、祐巳が自分の胸のうちにどんどん入り込んでいく。そうなると瞳子としては、そういう親しい人間に自分の本性を知られることを恐れてしまうわけです。なぜなら、自分が嫌いな瞳子にとっては、自分の本当の姿を知られることは相手からも嫌われることを意味しているから。今の瞳子はクラスメートとの友達づきあいも自分から絶ってしまうほど孤立していますが、それは「人づきあいの良い世話好きな瞳子さん」を演じる余裕がなくなっているからなのです。

 余裕がないから、柏木優や祐巳の言葉を深読みして、そこに底意があるように思い込んでしまう。瞳子は頭の良い子だから祥子の言葉で誤解だと気づいたけど、もっと重症になると祥子の言葉すら信じられなくなってしまっていたでしょう。今の瞳子に必要なのは自分を無条件で受け入れてくれる存在なのです。祐巳はいつも瞳子に手を差し伸べてくれていたけど、その手を瞳子ははねつけてしまった。だから、最後の最後に乃梨子が手を差し伸べてくれたことは、瞳子にとっては最後の救いになったわけなのですね。

 物語を盛り上げるには、一度とことんまで落とす必要がある。今回の瞳子はどん底まで落とされてしまいましたね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月12日 (木)

マリア様がみてる 4thシーズン 第10話 「キーホルダー (Le porte-cref)」 (3/4)

 原作第25巻『大きな扉 小さな鍵』収録の中編「キーホルダー」のアニメ化。祐巳が話の中心にいるのに、珍しく祐巳視点ではないお話です。この話を見ただけではどこがキーホルダーなんだとサブタイトルに偽りアリと言いたいのですが。

 新聞部が今年も持ってきたバレンタインデーの宝探し企画。ブゥトン=次期薔薇さまのカードを探せ! ですが、これは山百合会が全校生徒のあこがれであり、アイドルであるからこそ成り立つ企画ですね。山百合会が一般生徒にとって高嶺の花であり、気軽に接することができないからこそ、一般生徒たちが競って宝探しをするわけです。
 だから水野蓉子さまが目指した開かれた山百合会というのは実は諸刃の剣。薔薇の館の敷居が低くなって、一般生徒たちが気軽に訪れるようになったら、わざわざ宝探しゲームで半日デート権を獲得してまで薔薇さまと知り合おうとする必然性が薄れるじゃないですか。次期薔薇さまたち……現在の二年生はどちらかというと庶民派よりなので、再来年薔薇さまになる1年生の課題は、敷居が下がったことで失われた山百合会の権威を取り戻すことになるのではないかと私は予想しています。
 さて、次期薔薇さま=ブゥトンのカードを探せですが、白薔薇さんちは次期薔薇さまが志摩子、ブゥトンが乃梨子ということでどちらがカードを隠すことになるのかでもめます。でも、志摩子がカードを乃梨子に押し付けようとした理由が「乃梨子のカードを探したかったから」。とっても仲が良すぎますね。

 話が前後しましたが、祥子が帰宅すると、小笠原家に訪問に来ていた柏木優と出会う。二人は土産物の饅頭を食べるために手洗いと称して密談をしますが……お饅頭を食べるために手洗いですか。ウチの実家ではそういうお菓子があると、直ちに食べないと無くなっていたようなところなので……ウチの育ちの悪さがばれてしまった。
 優は祥子に、祐巳と瞳子のことを聞く。瞳子の家出のことを話して、祥子も山百合会選挙のことを話しますが……祥子に祐巳のことを好きと聞かれたときの優の動揺は、明らかに祐巳のことを異性として認識しているという顔ですね。その後の言い訳めいたやりとりもそう。祐巳への「好き」と祥子への「好き」は違うという言葉からも、なかなか複雑な思いがありそうです。でもまあ、当の祐巳は優のことを男として認識していないわけで……

 そして祐巳は、瞳子の件があったにもかかわらず泰然としている。あまりに落ち着きすぎて疑問や不安に思った由乃や乃梨子が聞くと、自分がどうこうしても仕方がないからという祐巳の返事が返ってくる。このあたり、祐巳の成長ぶりが伺えるけど、あまりに成長ぶりが急すぎて周りの人間がついていけないという戸惑いがありますね。だから周りの人間が、祐巳が何を考えているのか分からなくなったと。  祐巳が瞳子のことを大好きだと答えた事に、乃梨子は満足します。
 ロザリオの授与こそ拒否されたけど、すでに山百合会のメンバーは祐巳と瞳子を「姉妹」とみなしている時期です。あとは瞳子次第なのですが……

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月 6日 (金)

マリア様がみてる 4thシーズン 第9話 「仮面のアクトレス (L'actrice masquée)」 (3/4)

 原作第24巻『仮面のアクトレス』収録の同名中編のアニメ化です。同時収録の短編「黄薔薇、真剣勝負」の内容は前回の次回予告と今回の由乃の会話で触れているだけですね。「素顔のひととき」にいたっては完璧に省略されました。

 生徒会役員選挙の説明会に、現山百合会二年生の3人の他に、一年生の瞳子が参加を申し出た。なぜ、瞳子は生徒会選挙に立候補したのか?
 という話なのですが、祐巳は瞳子が立候補したことで、頭の中生徒会選挙どころじゃなくなってしまった。どうして瞳子が立候補したのか、そんなに祐巳の妹になるのが嫌だったのか? とかなんとか。それで立候補取り下げまで考えてしまうところが祐巳らしい。祐巳は本来、みんなと仲良くしたいタイプのヒーローですから、理由もなく嫌われることが一番堪えてしまう。

 というわけで、祐巳が復活するためには自分のことを応援してくれている生徒たちがいることを知らなければなりませんでした。それを果たしたのが瞳子の母親だというのがいかにもですね。普段はツンツンしていても、実は瞳子は祐巳を慕っていることが分かる演出でした。そして祐巳が、また一回り成長した瞬間でもあります。

 そして当選発表が成されたとき、祐巳は瞳子が選挙に出た目的が、「負けること」だったことに気づく。つまり、祐巳に対する一種の決別のつもりだったわけですね。
 そういうわけですから、以後私には関わらないようにしてください。
 それを言外に祐巳に伝えることが、瞳子の本当の目的だったということ。だから祐巳は、瞳子の背中に手を伸ばしたわけです。離れていく瞳子をつなぎとめようとしたいがために。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年2月26日 (木)

マリア様がみてる 4thシーズン 第8話 「くもりガラスの向こう側 (L'autre face de la vitre emobuée)」 (2/25)

 原作23巻『くもりガラスの向こう側』のアニメ化です。──ついに、1巻を1話でやってしまうことになったか。そりゃあ、この時期の原作は遅々として話が進まなかったけどさ。
 というわけで、原作にあったイベント、祥子と柏木優の婚約の破棄は前回の次回予告で行われてしまい、本編では省略されてしまいました。

 瞳子への姉妹の申し込み断られてしまった祐巳。その事情を祥子がみんなに話して、そっとしておくことを頼みます。
 祐巳はもともと天然な性格で、しかも百面相と言われるぐらい考え事が顔に出るので、普段は山百合会においてムードメーカーになっております。ところが今回の祐巳は瞳子という気がかりを抱えている。そうなると、百面相な性格が逆に裏目になり、憂鬱なムードが伝わってしまう。由乃たちに気を使わせてしまいましたね。
 小笠原家の新年会で百人一首大会を行ったり人間すごろくをやったり、その人間すごろくで着物を着させられたりとしてますが、それはそれでいい気晴らしになったのでしょう。それでも、今の祐巳には瞳子の居場所だけがぽっかりと空いてしまっているということですね。

 原作では(間違えて?)女だけの小笠原家にやってきた柏木優から、彼がスキー旅行に行く予定があることを伝えられるシーンがあります。それはすなわち、瞳子のことを聞きたいのならスキー旅行の前に来いという祐巳に向けたメッセージなのですが、それがないために話の終盤で祐巳が柏木家に行くシーンが若干唐突になりましたね。瞳子のことは知りたい。でも本人の知らないところで勝手に探るのは良くない。そういう心の葛藤を描くのに柏木の存在は欠かせないのですよ。
 ──女が男の家に単身で訪れるというのは別の意味で危険だから、あまり簡単に行かれても困るんだけどね。それとも柏木は、祐巳から男として見られていない?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年2月19日 (木)

マリア様がみてる 4thシーズン 第7話 「未来の白地図 La carte vierge 」 (2/18)

 赤薔薇の姉妹って、妹にロザリオを渡す時は毎年こんなすったもんだをやってるのだろうか──というのが今回の感想でした。一度妹の側から断った上で、姉の方があきらめず、双方納得の上でロザリオを授与する。去年も確かそうだったような。と思ったら『プレミアムブック』に載ってた一昨年はちょっとあっさりしてましたが。でも一度妹と思い定めた子がいたら諦め切れなくなるところなんかは似たもの姉妹かも。

 というわけで、原作22巻『未来の白地図』収録の同名中編「未来の白地図」90ページ以降の後半部のアニメ化です。

 山百合会のクリスマスパーティ、参加者は3人の薔薇さまと3人の蕾(ブゥトン)、カメラマンの武嶋蔦子と祐巳の招待した1年の可南子、瞳子、そして由乃の招待した中等部3年の有馬菜々でした。菜々は本当は由乃のほうから誘われたはずなのに、あの場では「自分の方から是非に」と言い出すあたり、本当に良く出来た子ですね。そしてあの場の参加者で、その菜々の相手を立てる気遣いに気がつかなかった人はいなかったでしょう。

 令の年下のボーイフレンドの件ですが、これは第5話「赤薔薇のため息」と同時期に起こった出来事ですね。『薔薇のミルフィーユ』収録の短編「黄薔薇パニック」の話ですが、まあ省略されてしまったということで。

 祐巳の妹候補の瞳子ですが、同席した志摩子に家業のことについて尋ねたり、祐巳との帰りに白地図のことを話したりといろいろ人には言えない問題を抱えているようですね。登場当初の人付き合いは良いけどちょっとワガママな女の子という態度と、今の瞳子とでは受ける印象が全然違います。おそらく、その問題が瞳子にとっては重要で、他者と人付き合いをする余裕を失っているということなのでしょう。
 そんな瞳子の様子をみてほっておけなくなった祐巳は、瞳子にロザリオを渡そうとする。しかしそれは、瞳子から見たら自分に同情をした姿にしか見えず、祐巳の申し出を断ってしまいました。そして祐巳は、祥子の前で泣き出してしまいます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年2月 7日 (土)

マリア様がみてる 4thシーズン 第5話 「紅薔薇のため息 Le soupir de la rose rouge 」 (2/4)

 原作第21巻『薔薇のミルフィーユ』収録の一編「紅薔薇のため息」のアニメ化です。原作には黄薔薇、白薔薇の話が続いたのですが、どうやらアニメでは省略するらしいですね。
 あと、Wikipediaの記事と比べて巻数がずれているのは、私が『プレミアムブック』を巻数にカウントしていないだけです。『イラストコレクション』も巻数には含めていないので、私にとって原作「マリみて(祥子・祐巳編)」は全33巻プラス別冊2巻ということになります。

 話は、試験休みに祥子と祐巳が遊園地デートをするというもの。ところがなぜか柏木優と祐麒が待ち伏せていた。なぜか。この遊園地デートはずっと以前から、確か『チェリーブロッサム』の後だから5月の頃からの約束でした。その後梅雨の時期にギクシャクしたり、体育祭文化祭と忙しかったりで延び延びになっていた約束を果たそうとしたわけです。でも……朝に弱い低血圧なのに興奮して早起きするものだから……人ごみに当てられてしまったわけですか。
 天然だが天真爛漫な祐巳の前だと、祥子も気を許すことができる。財閥令嬢という立場から、祥子は普段はあまり気を許すことができなかったのでしょう。それを前紅薔薇の水野蓉子が山百合会に誘うことで外の世界の一部を知ることにはなったが、決定的な出会いは祐巳に出会ってから。だから祥子は祐巳のワガママには弱いし、祐巳に付き合うことで自分の気持ちのたがも外すことができるのでしょう。

 しかし羽目を外しすぎたのか、祥子が人ごみに当てられてしまった。柏木がつけてきたのはこの時のための保険だったわけですが、そのことで祐巳は嫉妬してしまう。普段人当たりの良い祐巳が柏木の前では堂々と「嫌い」を口にするのですが、私これ分かる気がしますね。
 柏木はする事なす事がいちいちすかしていて、しかも本人はそれを意識していないでやっています。仮に意識していたとしても、本気でかっこいい態度だと思っていることでしょう。つまり人によっては生理的に受け付けないタイプです。
 まあ、それは柏木なりの祐巳へのアプローチなのでしょうが、肝心の祐巳が祥子しか見えていない状態ですので、異性との恋愛にはまだまだ遠いのですよ。考えてみれば報われない役ですな。

 ということで閑話休題的な話でしたが、実は今回柏木が同行者の役に選んでいたのは、実は瞳子のはずだったという事実が最後に付け足されてしまいました。本人に拒否されたから祐麒が繰り上がったそうですが……

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月30日 (金)

マリア様がみてる 4thシーズン 第4話 「未来の妹 La future sœur」 (1/28)

 原作第20巻『妹オーディション』後半部、107ページからのアニメ化です。

 姉妹が出会う機会を提供するために開いた茶話会ですが、一年生の生徒たちの何名かは祐巳目当てでミーハーなノリの延長上でしたね。それでも5名の妹候補たちを山百合会の手伝いにきてもらうことになりましたが、一年生のいい加減な態度が……まあ、名前もついてないような脇役では仕方ありませんか(一応、原作には名前は出てましたが)
 そう考えると、松平瞳子や細川可南子は実はかなりの優良物件だったわけですね。芯がしっかりしていて立場も弁えているし、なにより山百合会の手伝いの意味を良く分かっていた。いくらお嬢様学校とはいっても、みんながみんなしつけがしっかりしているわけでもないということですね。
 その意味では内藤笙子ちゃんは実はかなりの優良物件なのでしょうが、しかし祐巳たちとは求めるものが違っていた。だから祐巳も、気になって自分から声を掛けたにも関わらず笙子を妹にはしなかったのです。笙子のエピソードは実は原作にはさらに展開があったのですが、ばっさり省略されてしまいましたね。

 これはずっと思ってきたことなのですが、リリアン女学院の姉妹(スール)制度は、恋愛関係を制度化したものに似ています。実際、作中でも姉妹(スール)の契りは自主的な活動という設定であり、正式な制度ではない。そして擬似的な恋愛関係だからこそ、波長があったり、運命の出会いを感じたりしなければ契りを交わさない。恋愛が感性が全てであるのと同様に、姉妹(スール)もまた感性がぴったり一致することが理想の関係となる。そして実際の恋愛に強者と弱者がいるように、姉妹(スール)の契りを交わせるかどうかもまた向き不向きがある。先代の白薔薇・佐藤聖がその実例です。
 ところが山百合会の運営は実質的にその姉妹(スール)制度にべったりと依存している。正式な役員は3人の薔薇さま(生徒会長)だけで、その他のメンバーは妹=蕾(ブゥトン)とそのまた妹(プティ・スール)が手伝うというしきたりになっている。おまけに代々の薔薇さまは実質的にその妹たちが継いでいくことが慣例になっている。つまり、正式な制度でもない不安定な姉妹(スール)関係の上に成り立っているため、山百合会の運営はときに不安定なことになってしまうのです。

 剣道部の大会で鳥居江利子が追いかけてきたとき、由乃は偶然ぶつかった(ぶつかりかけた)有馬菜々をその場で妹に仕立てて紹介する。江利子に似ていると評された菜々ですが、声を当てていたのはこれまた江利子役の生天目仁美さんでした。兼ね役かよ!
 菜々の当意即妙な受け答えといい、江利子の意を見透かした態度といい、これは由乃にとっては「運命の出会い」といえるでしょう。まさしく原作第1巻で祥子が祐巳にやったことと同じことをしてるし。もし菜々が中等部でなかったら、即座に妹にしてたでしょうね。
 そして由乃が2年下の菜々を妹にすると決めたことで、ここで祐巳まで妹ができなかったら1年生の山百合会役員は乃梨子だけになってしまう。これが祐巳の「ますます追い込まれました」という意味ですね。

 あと山口真美と高知日出実の姉妹の契りにも原作エピソードはあったのですが……

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月23日 (金)

マリア様がみてる 4thシーズン 第3話 「妹オーディション L'audition des sœurs」 (1/21)

 原作第20巻『妹オーディション』106ページまでのアニメ化です。19巻は番外編の短編集でしたので順当なところですね。

 ところで祐巳、私は冒頭からおいおいと突っ込んでしまった。妹を作ることを昨日まで考えたことが無かっただと!? いや、祥子との姉妹仲が良すぎて新たに妹(スール)を作る気になれないのは分からないでもないが、山百合会の一員としての自覚が全然無かったりしたもんだ。

 オーディションで妹を決めるという由乃の提案。実際には江利子に挑発されて売り言葉に買い言葉で安請け合いしたはずなのに、ちょっと表現を変えて元気のない江利子に妹を見せてあげるという風に説明したら、令が丸め込まれてしまった。その企画に無理矢理相乗りする形にさせられた祐巳ですが、妹を審査するという形が嫌なので茶話会にする……という形で落ち着きました。

 ところが、それでおかしくなったのが瞳子の立場。本当なら祐巳と一番親しい一年生ということで妹候補No.1であったはずにも関わらず、『レイニーブルー』での出来事が尾を引いてクラス中から反感を買っている様子。また祐巳も天然だから瞳子に忌憚無く接してくれているけれど、その好意に裏がないことが分かってしまっている。だから瞳子の性格からして自分から妹にして下さいといえるはずもなく、かくして周りの反感だけが増大していく。祥子や乃梨子がお節介を焼こうとしていたみたいですが……

 あとは可南子の件で決着がつきましたね。可南子はやはり、祐巳に夕子の面影を重ねていたわけです。本当の祐巳は想像とは違っていたけど、それでもその思いを否定しなかった祐巳に御礼をいいました。しかしこれで、祐巳の妹候補は登場人物中では瞳子しかいなくなったわけですが……

| | コメント (0) | トラックバック (0)