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2012年6月

2012年6月24日 (日)

Fate/Zero 2nd シーズン 第25話 「Fate/Zero」 (06/23)

 長かったFate/Zeroの物語も、今回が最終回です。
 セイバーに命じて聖杯を壊した切嗣だが、虚空に穿たれた穴から聖杯の泥があふれ出て、冬木市に大火災をもたらします。求めていた聖杯が本来の希望とは違っていたこと、自分のもたらした行動が大勢の命を奪ったことなどがきっかけで、切嗣の心が折れてしまう。それでも一人だけ助けることができた。それが、切嗣の養子となった衛宮士郎でした。
 ──と、この時点で時刻表示が00:00になった演出は良かったです。原作を読んだときには気にならなかったけど、こうしてアニメでタイミングを合わせて表示されるとそのよさが良く分かる。衛宮士郎が衛宮切嗣に助けられた。それこそが「Fate/stay night」の物語の始まりだから、そこに至る話を描いたのが「Fate/Zero」。なるほどなーと感心しましたね。

 間桐雁夜は、桜を助け出した夢を見ながら横死。夢の世界が幸せだけに、現実の桜の「おじいさまに逆らうからこうなるのよ」という台詞のなんと無情なことか。そもそも、これでも原作者いわく、元原稿ではもっと救いのない結末だったからマイルドにしたというんだから、本当はどこまで報われない男だったんだろう。
 でも「雁屋お父さん」には吹いた。雁夜、それがお前の本当の願望か!?

 カムランの丘に戻ったセイバーは、聖杯戦争で受けた心の傷(トラウマ)から自分が王になるにはふさわしくないと思い込んでしまう。臣下の心すら分からないのに、たった三度の令呪だけの関係で切嗣の心が分かるはずもないと。
 そのセイバーに止めを刺した一人であるバーサーカーのランスロット君。前回話すはずだった会話を今回モノローグでもってきたけど……たしかにここでモノローグで語らせた方が、セイバー(アーサー王)とランスロットの悲しいまでのすれ違いを表現できていますね。ようするにランスロットはセイバーに罰してもらいたかったわけだ。この甘えん坊が。

 綺礼とギルガメッシュは戦争終結後もコンビを続けます。ギルガメッシュは聖杯の泥に飲まれずに現界を果たし、綺礼は綺礼で聖杯のもたらした最悪こそが自分が望んでいたことという解答を得る。しかも、解答だけポンとわたされてもそこに至る方程式が不明だといいだすのは、綺礼ってどこまでも探求家です。あと、綺礼は心臓が破壊されて聖杯と繋がることで命を繋げているわけですから、十年後に第五次聖杯戦争が発生してそれが集結したらその時に命を失う運命にあります。これが「Fate/follow attraxia」にでてきた、「どんな運命を経ても、第五次聖杯戦争の後に綺礼が生きている未来はない」という伏線になってるわけですね。

 時臣の葬式を終えた綺礼と凛。母親の葵は雁夜に首を絞められて酸素欠乏症となり、心を壊されて幻覚の家庭生活を楽しむパントタイムをおこなうようになってしまった。遠坂家はもう凛しか残されていないわけですね。
 綺礼が凛に渡したアゾット剣は、確かに時臣から綺礼に渡されたものでしたけど、綺礼はその剣で時臣を殺したんだよね。そのアゾット剣を凛に渡したわけですから、綺礼の愉悦も相当に歪んでます。

 そして五年後、切嗣がかつて抱いた正義の味方になると言う夢は、彼の養子の衛宮士郎が受け継ぐことになります。それこそが「stay night」に至る物語。
 あと、冬木市の影のヒロイン、大河がちょこっとでてきたのは嬉しかったです。
 2期半年分、ありがとうございました。

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2012年6月17日 (日)

Fate/Zero 2nd シーズン 第24話 「最後の令呪」 (06/16)

 最後になって話に巻きが入ってきましたね。セイバーVSバーサーカーなんて、なぜランスロットがバーサーカーに堕ちたかが全然述べられていない。
 アーサー王伝説でランスロットは、アーサー王の妻であるキネヴィアと不倫したとある。ところがこの物語では、アーサー王も実は女という負い目があるため、心のうちでは許していた。しかし、不義をはたらきカムランを没落に招いたのは事実であるから、狂ってしまえば今度こそ王が自分を罰してくれるのではないかと願ってバーサーカーに身を落とした。──という理由だったはず。
 ところがセイバーは、バーサーカーの正体を見ただけで戦意を喪失してしまった。身に着けた武芸で条件反射的に攻撃をそらし続けているものの、「無毀なる湖光(アロンダイト)」をもち龍退治の逸話を持つバーサーカーは、龍の因子をもつセイバーを圧倒します。このままいけばバーサーカーがセイバーを倒したかもしれないけど、先に雁夜の魔力が尽きてしまったというオチ。さらにセイバーの腕の中で正気に戻ったバーサーカーが息を引き取る(消える)という展開すら尺の関係でなくなってしまった。

 切嗣対綺礼は、切嗣の持ち札がマシンガンやら起源弾やら、さらには時間の引き延ばしを可能にする固有時制御に即死からの蘇生すら可能にする「全て遠き理想郷(アヴァロン)」を持っているのに対し、綺礼の方は黒鍵(投擲剣)と八極拳。いくら使い捨ての令呪をもってるからといって、それで切嗣と対等に渡り合ってるのは凄い。さすがはスーパー八極拳の使い手ですね。
 さらに綺礼は、切嗣の切り札である起源弾を、切嗣使い捨ての令呪を魔力元とすることで意図せず無効化してしまう。本当は令呪をただの魔力元にするのはすごくもったいない使い方なのですが……原作「Fate/stay night」の桜ルートで、綺礼の魔術刻印は使い捨てであるという話がでてきたのはこれが伏線になってますよね。

 聖杯の泥に飲まれた切嗣が見せられた、アイリス。その正体はアイリスの人格を被った聖杯の意思(アンリ・マユ)ですが、彼女が切嗣に見せた願いの正体は、常に多数を助けて少数を見捨て続けることで最後にアイリスやイリヤと3人きりになってしまった世界。世界から争いをなくし恒久的な平和を実現させるためには、人類を絶滅させればいいというもの。切嗣はそれを否定し、60億の人間を救うため2人残った家族を殺してしまう。
 ところで聖杯の意思として出てきた「アンリ・マユ」ですが、この正体は「Fate/stay night」にて触れられています。いきなり固有名詞がでてきても分からないよね。

 そして聖杯を前にアーチャーと対峙したになったセイバー。そこに現われた切嗣が命じた令呪は「聖杯を破壊しろ」
 何も知らないで抵抗するセイバーに、さらに重ねて令呪を使用する切嗣。咆哮するセイバー。
 来週は最終回ですが、やるべきことはいっぱいあります。これで本当に尺は大丈夫なんだろうか?

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2012年6月10日 (日)

Fate/Zero 2nd シーズン 第23話 「最果ての海」 (06/03)

 今回はアーチャー×ライダー、セイバー×バーサーカーの2つの戦いが描かれました。なんといっても圧巻はアーチャー×ライダーの方ですよね。

 怖いと言いながらも「心が躍る」と触れるウェイバー。ライダーがあららと叫ぶところで一緒にあららら…と叫んでいるシーンのかわいらしいウェイバー。さらにイスカンダルの臣下にならんかという言葉に、涙を溜めて答えを返すウェイバー。そして王の最後を見届けて、アーチャーの迫力にも顔を背けずに精一杯対峙するウェイバー。まさに、「Fate/Zero」がウェイバーの成長物語だと言われる所以です。
 アーチャー・ギルガメッシュとライダー・イスカンダルの対峙もまたかっこいい。答えが分かっていてなお尋ねるライダーと、孤高の王道を貫き通すいギルガメッシュ。「王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)」を展開して怒涛の進撃を開始する征服王に、鍵剣から「乖離剣(エア)」を持ち出して世界を貫くEX対界宝具「天地乖離す開闢の星(エヌマエリシュ)」を振るう。本当に良くここまで気合の入った作画と演出を持ち出してきたもので、感心してしまいます。
 最後の最後まで、両者陣営がかっこよく描けていて満足しました。よかったです。
 しかし、令呪3つのサポートをうけて絶好調のイスカンダルを、まったく寄せ付けなかったギルがメッシュ、マジチートです。これで油断や慢心さえなければ……

 セイバー×バーサーカーは……バーサーカーの正体が円卓の騎士の一人、ランスロットとしってセイバー戦意喪失でした。ランスロットは「変装して仲間の危機を救った」エピソードから変身能力を、「大軍の包囲を梢の木の枝で凌いだ」というエピソードからどんなものでも宝具にする能力を得ているという設定だったのですよね。しかし、円卓の騎士の中でも随一の騎士、アーサー王よりも騎士らしいといわれたランスロットがバーサーカーにまで堕ちてしまい……ライダーやアーチャーとの聖杯問答といい、ランサーとの決着の付け方といい、「Fate/Zero」がセイバーいじめと呼ばれる所以ですね。

 そして言峰綺礼は、衛宮切嗣と対峙する。

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2012年6月 3日 (日)

Fate/Zero 2nd シーズン 第22話 「この世全ての悪」 (06/02)

 今回の主役はウェイバー君ですね。彼は最初、自分の才能を認めてくれない連中(ケイネス先生)に対して沽券を示すために聖遺物をくすねて聖杯戦争に参加したわけですが、いたるところで自分の力不足を感じさせられてしまった。前回のセイバーとの対決だってライダーは自分を守ろうとして今一歩及ばなかったわけですし、前々回では自分では魔力の供給も満足にできないこと、そして今回もまた人の良い老人に暗示一つ満足にかけるほどの実力もないことを思い知らされてしまった。
 そのウェイバーの一世一代の決断。本当に強い連中だけしかいてはいけない戦場のために、ライダーに3つの令呪を使い潰す。
 「勝て」「聖杯を掴め」「世界を掴め」
 令呪を使い潰してマスターを止めたウェイバーに、それでも戦友だからと馬に乗り上げるライダー。この二人の関係は本当にいいですね。あと、馬に乗り上げられて、本当に僕なんかでいいのかよと顔を真っ赤にして指をつんつんしながらいじけるウェイバーが可愛らしい。「Fate/Zero」の最萌えキャラだというのもうなづけるわ。

 あと、アイリさん今回死亡。
 切嗣がこの世の争いの根絶を聖杯に願っていると綺礼に話したところで綺礼がアイリを絞め殺しますが、綺礼にしてみれば切嗣が今まで捨ててきた家族関係全てが望んでも得られなかった幸福だったはずで。それを世界平和のために捨ててきた切嗣と綺礼はやはりお互いに受け入れられない存在だったと分かったわけですね。アニメだから表現が物足りなくなったのは残念ですが。
 あと、聖杯の中のアイリさんが聖杯の泥に飲み込まれてダーク化してしまいます。あの積み上げられたアイリの山はいままでアインツベルンが製作して捨ててきた失敗作のホムンクルスで、それらが悪意をもって迫ってきているという表現はいいですね。サブタイトルの「この世全ての悪」とはかつて切嗣がランサー主従を始末したときに自嘲した台詞ですが……?

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