« 乃木坂春香の秘密 ぴゅあれっつぁ♪ 第9話 「初体験です☆」 (12/2) | トップページ | [考察] ヴァーチャルリアリティ世界の崩壊とは »

2009年12月 4日 (金)

[考察] ラカンはなぜ明日菜との逃避行に同行しなかったのか

 [考察] ネギま!の矛盾した展開
 [考察] 魔法世界ヴァーチャルリアリティ説
 [考察] 魔法世界の先住民はどこから来たのか
のつづきです。

 さて、ここ数回にわたって魔法世界がヴァーチャルリアリティ空間であるという仮説を検証してきました。
 とはいえ、ネギは魔法世界で身長が伸びているという描写がありますし、魔法世界出身の明日菜が現実世界で暮らしていけているということを考えても、完全に仮想の世界というわけでもなさそうです。あくまでも実体を持った位相の異なる空間であり、そこで人間が生活していくことは可能なのでしょう。

 しかし、そうなると擬似生命体と思われる亜人たちも、実体を持って生活していることには変わりなくなります。したがってフェイトやゲーデルが彼らを見殺しにすることは、人種差別(レイシズム)と言われても仕方ない行為です。
 さらにいうならそれだけでは、魔法世界の崩壊が避けれらないのに、魔法世界(メガロメセンブリア)が現実世界に対して鎖国政策を執っている理由にはなりません。そうなると魔法世界側には、現実世界に脱出したくても脱出できない事情があるのではないかと疑いたくなります。

 それは何か?

 

 それを考えるより先に、ネギま!を読む上でもう一つの疑問点を挙げておきます。私がずっと疑問に思っていたことですが、それは
 ラカンはなぜ、赤き翼(アラ・ルブラ)の明日菜を連れての逃避行に同行しなかったのか?
 ということです。

 これは赤き翼が明日菜を連れていたときの光景ですが、このシーンを含めてラカンが明日菜を連れた赤き翼の逃避行に同行していたというシーンが1つも見当たりません。
 もっとも、同行していないというならばゼクトやゲーデルも同じなのですが、ゼクトは大戦のラストバトルで別れ、ゲーデルとは世界を救う方向で道を違えたという描写があります。しかしラカンに関してはそれらしき描写がありませんし、なによりもゲーデルとは違ってそれ以前に赤き翼の一員だったという描写がきっちり描かれています。

 つまりラカンに関しては、当初から赤き翼の一員でありながら、明日菜の逃避行に同行できない理由が設定されていたということなのです。

 ここで例えば、明日菜の逃避行が旧世界(現実世界)を元に行われていたと仮定しましょう。メガロメセンブリアは魔法世界の国ですので、明日菜の逃走先に旧世界を選ぶのはおかしな話ではありません。そして現実世界に移動するわけだから、魔法世界出身のラカンは魔法ゲートを通って現実世界に行くことはできない──と考えると筋が通るように見受けられますが、それだけでは理由になっていません。

 まず第一に、魔法世界出身だから現実世界への通行が許可できないとすると、同じく魔法世界出身の明日菜がなぜ現実世界に出ることができたのかの説明がつきません。明日菜の顔は知られていなかったがラカンは有名だったからと考えても、それならそれで変装すればいいだけの話です。
 次に現実世界に亜人の存在を知られなくないから亜人であるラカンには通行を許可しなかったと仮定したとして、ラカンは人間型に極めて容姿が近く、他の亜人のように猫耳だの角だのが生えているわけではありません。ただの肌が浅黒い人間だと押し通すことも可能でしょう。
 いずれにしても、魔法世界には半永久的な幻術で姿を変える魔法があることは、ネギたちが魔法世界で姿を変えるときに使用した年齢詐称薬やフェイトの変装術でもあきらかでしょう。それを使って、人間の姿に変えてしまえば済むだけの話です。

 

 だがしかし、ここで魔法世界の亜人たちが魔法で造られた擬似生命体だという仮定を持ち込むと、話が変わってきます。つまりラカンを始めとする魔法世界の亜人たちは魔法で出来たヴァーチャルリアリティ空間の住人であり、現実世界では存在できないのではないか、という仮説です。

 そう考えると、赤き翼でも1,2を争う実力の持ち主であるラカンが明日菜の逃避行に同行しなかったことにも説明がつきますし、ゲーデルの救出対象が6700万人の人間だけという説明にもなります。なにより、魔法世界の崩壊が不可避なのに、メガロメセンブリアが旧世界(現実世界)に対して交流を閉ざしている理由にもなるのです。

|

« 乃木坂春香の秘密 ぴゅあれっつぁ♪ 第9話 「初体験です☆」 (12/2) | トップページ | [考察] ヴァーチャルリアリティ世界の崩壊とは »

魔法先生ネギま!」カテゴリの記事

感想・考察」カテゴリの記事

コメント

 そう言えば,129時間目で佐倉メイが魔法界の雑誌や写真は本国から持ち出してはいけない決まりになってると言ってましたが,それも関係あるんでしょうかね。

投稿: 疾風 | 2009年12月 5日 (土) 00時32分

疾風さん
うーん、どうでしょう。
旧世界側に魔法世界のことは知られたくないから、リスクを避けるためにも魔法世界の情報を持ち出させないというのは、政策としてはありうるとおもいます。
ただ、おっしゃるとおり、仮想世界の品物だから現実には持ち出せないと考えることもできますね。

投稿: JUN | 2009年12月 6日 (日) 00時14分

異界の例として(「物語」ではあるけれど)竜宮城が挙がってましたから、玉手箱くらいは持って帰れても良さそうに思います。なにせ魔法世界でさんざんパクティオーしてますんで、そのカードが消えてしまうのはあまりにも勿体ない(違

投稿: Iuth | 2009年12月 6日 (日) 22時12分

>Iuthさん
色々考えたんですが、明日菜が現実世界にやってきたり、ネギが成長していたりと、魔法世界も全くの仮想世界じゃなさそうです。当然、持ち出せるものもあるでしょう。
でも魔法世界の住民のほとんどは、魔法世界でしか存在できないのでは? という疑問点から考察しました。

投稿: JUN | 2009年12月 9日 (水) 15時08分

完全なる世界がゲートポートの破壊をした理由がわかりません。
魔法世界の住人が外部世界に出られず、そして完全なる世界が人間を救う事を目的としているのならむしろ破壊しないほうがスムーズに行くと思うのですが・・・。

投稿: LFS | 2009年12月10日 (木) 12時00分

>LFSさん
ゲートポートの破壊はオスティアのゲートポートに魔力の対流を集めるためだったと推測しています。そしてそれと明日菜の魔法無効化能力を使って、世界に対して「世界の始まりと終わりの魔法」を使用することだと考えてます。
ただ、フェイトが魔法世界の「実在する」人間6700万人をどうするかが全然見えてこないので、今のところ推測でしかありませんね。

投稿: JUN | 2009年12月10日 (木) 23時01分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [考察] ラカンはなぜ明日菜との逃避行に同行しなかったのか:

« 乃木坂春香の秘密 ぴゅあれっつぁ♪ 第9話 「初体験です☆」 (12/2) | トップページ | [考察] ヴァーチャルリアリティ世界の崩壊とは »