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2009年2月10日 (火)

[考察] 魔法世界を守れるのはネギだけか

 ナギ・スプリングフィールド杯の困った展開
 魔法世界編と麻帆良祭編の奇妙な類似
 の続きです。

 

 前回では麻帆良祭編における超と魔法世界編におけるフェイトが、「本来の作戦目的を損ねてでも」ネギとの決着にこだわっていることを指摘しました。今回はその具体例を挙げて、それが何を意味しているのかを考えたいと思います。

 

 まず麻帆良祭編における超鈴音の目的は、「全世界に魔法バレを引き起こす」ことでした。超はそのためにまほら武闘会を開催して下準備を整え、さらに世界樹の魔力を利用して世界中に強制認識魔法を発動しようとします。
 そしてその問題には本来、麻帆良学園の魔法先生が総出で当たらなければならないものでしたし、実際麻帆良学園はそうしています。しかし結局超鈴音事件を最終的に解決したのはほとんどネギ(とネギ・パーティ)によるものでした。そしてその理由は、超側の持つカシオペアと強制時間跳躍弾(B・C・T・L)に対抗できる手段を持つものがネギだけしかいなかったということにつきます。

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 だがしかし、ちょっと待って欲しい。ネギの持つ対抗手段であるカシオペアは、超自身がネギに与えたものではなかったでしょうか。つまり超は、自分自身でネギに対して、自分に対抗できる手段を与えているのです。

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 この超の与えたカシオペアは一旦はネギ・パーティに対するブービートラップとして働きましたが、そのカシオペアのおかげでネギは3日目に戻ってこれたわけですし、さらには超側のカシオペアを破壊するにまで至っています。超がネギにカシオペアを与えたことは、結果的には超の目的を損なっているのです。

 「超の目的は対フェイト戦の予行演習」かもしれないと私が考えた理由の一つがここにあります。つまり超は、麻帆良学園に在住する有象無象の魔法先生、魔法生徒たちには邪魔されたくなかったが、ただ一人自らの担任にしてご先祖様であるネギとだけは決着をつけたかったし、つけなければならなかった。実際に超は、自分が負けた時点で作戦を放棄することをあらかじめ決定していました。

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 つまり超は、本来の作戦目的に損なうことが分かっていても、ネギとの決着をつけることにこだわっていたのです。

 

 そしてフェイトの方ですが、彼もまた明らかにネギにこだわっているシーンが見受けられます。
 当初は作戦遂行が順調だから、不確定要素が紛れ込んだ方が面白い……という程度の描写でしたし、

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 実際にいつでも攫えるはずの明日菜を、わざわざネギを悩ませるためだけにそのままほっといたことからも最初は単なる強者ゆえの余裕(あるいは油断)かと思っていました。

 ところが229時間目ののどかの「いどのえにっき」にて判明したことは、

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 フェイトは本心では、「世界を破滅させる」という作戦目的よりもネギとの何らかの形での決着をつけることを望んでいるということです。
 だからこそ、「状況から考えてやつらにとってこちらは取るに足らない存在」(by千雨)であるにも関わらず、フェイトはネギを挑発するためにわざわざ会談の機会を設けたのです。
 (この「いどのえにっき」の作戦講座の中に明日菜と栞を入れ替えるという項目が無かったことからも、フェイトがある程度「いどのえにっき」の読心能力に対抗手段を持っていることが伺えます)

 

 さて、このフェイトのネギに対するこだわりは一体何でしょうか。
 それはつまり、フェイトにとって自分たちの作戦を妨害できる存在は、(たとえ実力的には数段劣っていても)ネギ本人しかいないということではないでしょうか。
 つまりチサメ単位の実力表とか国家間の戦略とかに関係なく、フェイトたち「完全なる世界」に対抗できる存在はネギしかいないという仮説です。
 これはもちろん、超に対抗できるのがネギだけだったという麻帆良祭編での展開からの連想なのですが、実際にラカンは、かつて「完全なる世界」との戦いで「実力差に関係なく絶対に勝てない存在」と出会っています。

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 その存在に、ナギは勝った。そしてネギは、そのナギの息子にして後継者です。だからこそラカンは、フェイトたちに本当の意味で対抗できるのはネギたちしかいないと考えたのではないか。
 つまりネギは、魔法世界を舞台にしたRPGの「職業:勇者」(from『ドラゴンクエスト3』)的な存在であるということです。
 そう考えると世界の危機であるにも関わらずラカンが積極的にはフェイトと戦わないことにも、そうでありながら実力差があることを承知でネギに無理難題をふっかけたり、カゲタロウが恩讐を超えてラカンと手を組んだり、その一方でテオドラたち3人がネギの元にやってきて訓練したりする行為にも幾分か筋が通るのです。

 

 もちろんこれは、仮定を重ねて導き出した推論です。
 しかしネギの方にも、フェイトとは決着をつけたい理由があります。それはフェイトが父親ナギと十年前に相打ちにした存在であるという事実であり、だからこそ父親探しに決着をつけるその過程において、フェイトは乗り越えなければならない存在になっているという強い個人的動機があるのです。

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 そして今、ネギの目の前にはラカンが立ちはだかっており、ナギやフェイトと同じ舞台にたてるかどうかを試されています。だからこそネギは、今までの伏線やら対峙しなければならない理由やらを置いといて、ラカンと全力で対峙しにいくのです。
 ここ数回の「ネギま!」の展開は、確かにネギ対フェイトの伏線を台無しにする方向で進んでいます。だがしかし、「ネギの父親探し」という本筋と主人公ネギの行動原理においては非常にストレートに話が進んでいるのです。

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