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2008年6月22日 (日)

xxxHOLiC◆継 第12話 「真実 ホントウ」 (6/19)

 ひまわりが抱えていた「ホントウのこと」と、その真実を知ってなおひまわりを受け入れる四月一日。
 ひまわりは確かに明るくて優しいキャラクターとして描かれてきたけど、その笑顔や声の抑揚、四月一日への態度などがことごとくうそ臭いものとして描かれてきました。その理由が明かされたエピソードです。

 私がこのひまわりのエピソードで抱いた感想は2つ。1つは、このひまわりの設定は、自分ではその気がないのに周囲に不快感を与えてしまう人間を見事にカリカチュアライズしたものだ、ということです。

 私自身もそういう人間だから良く分かるのですが、最初はひまわりのように周りの人間から受け入れられても、長く付き合っていくうちに周囲の人間に不快感を与えてしまい、自然と縁遠くなってなっていく。自分では言動を変えたつもりはないのに、いつの間にか親しいはずの友人が離れていく。そんな寂しい人間の立場を上手く「xxxHOLiC」の設定に取り入れたなあということです。生まれつき周囲の人間を不幸にしてしまう性質だなんてうそ臭い設定のおかげで上手くごまかされていますが、「じゃあね、さよなら」と本心とは裏腹に四月一日に別れを告げようとしたひまわりの寂しい気持ちはよく分かります。ひまわりの作り物めいた笑顔は、素の自分をさらけ出すと嫌われるのではないかと恐れて自分を偽る演技に相当するでしょう。
 であるなら、そんなひまわりの性質を変えるには「自分の幸せ全てと引き換えにするほど対価が大きい」という侑子の言葉の本当の意味も理解できる。周囲の人間に不快感を与え、気に障るような言動を取るというのは、もって生まれた気質や長年の生活にわたって身についた性格、価値観によるところが大きい。それを直すというのは、自分が自分でなくしてしまうということ。そりゃあ自分が今持っている幸せと引き換えになるのも無理ないわな。

 もう1つは、連載初期(第1期開始)の四月一日がひまわりの持つ性質を知って、なお態度を変えられずに今までどおりひまわりと付き合うことができるかということでしょう。おそらく、アヤカシと関わり経験を積む前の四月一日なら、ひまわりの性質をあれほど自然に受け入れることができなかったはずです。侑子の店にバイトとしてこき使われアヤカシと関わり経験を積んだおかげで成長し、価値観の変わった今の四月一日だからこそひまわりを真に理解して、受け入れることができたということです。これを先ほどのカリカチュアライズに例えていいますと、相手の言動で不快感を受けたときに、なぜその相手がそんな言動をするのか、相手の立場に立って理解することができるようになったということです。それだけ四月一日が人物観察にすぐれ、度量の大きい人間になれたということですね。

 「CLAMP」作品はときどきこういう深いテーマを上手くカリカチュアライズしてエンターテインメントに落とし込んでくるので侮れません。

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