図書館戦争 状況○八 「策動セシハ手塚慧」 (5/29)
今回の査問騒ぎは、図書隊における原則派と行政派の内部対立に、手塚兄(慧)と未来企画が介入したということでしょうか。それとも、手塚兄自身が行政派に属しているのかもしれない。
まず、図書隊内に原則派と行政派の2つの派閥がある。原則派は、あくまで図書館の自由を守るという原則に則った派閥で、稲嶺司令もそれに属しているということ。その司令の直轄組織が図書特殊部隊(ライブラリタスクフォース)であり、したがって隊員の不祥事は稲嶺司令と原則派にも痛手になること。行政派は現在地方組織である図書隊を行政の管轄下に置くべきであるとしていること。誘導尋問と言ってもいい郁への査問内容を見れば分かるように、査問委員会は行政派が牛耳っている。手塚兄の持論は図書隊をメディア委員会と同格の組織にすることで検閲を根絶させるということですから、考え方としては行政派に近い。その上今回の郁への査問自体が手塚兄の仕込みであることから考えても、手塚兄が行政派に属しているか、少なくともかなりの影響力を持つと思われる。ただ原則派と行政派の対立が図書隊内の派閥争いであり、手塚兄が図書隊の外部である司法省のエリート官僚であることを考えると、単純に属しているわけではないのでしょう。司法省にとって超法規的権限を持っている図書隊は目の上のタンコブ的な存在だとしてもおかしくないから、図書隊内部の派閥争いに目をつけたのではないかと。手塚の持論では図書隊はいったん解散することになるわけだから、あながち的外れとも思えない。
査問にからんで堂上が郁を支えていく。誘導尋問とも圧迫面接ともとれる査問に落ち込む郁を励ましたり、また査問で、郁の王子様が無断で見計らい図書の購入を行ったことによる査問が行われたことを知って落ち込んだときに、そいつも後悔はしていないと諭したり、査問騒動の黒幕が手塚兄だと知らされたときにわざわざ一人でやってきたり。辛いときや落ち込んだときに優しく励まされたりするとコロッとまいることもありますが、今回の堂上の行為もまさにそのとおりでしょう。もっとも、実直な堂上の性格から考えてそこまでの計算はなかったはず。あくまでも郁のことが心配だったからという何の打算もない行為だったのでしょうが。あと、郁の頭を撫でようとして、踵の高い靴を履いていた郁の頭に手の届かなかったマヌケさも堂上らしい。
最後に手塚兄の手紙から、堂上こそが郁のあこがれの王子様だったことを知らされる。……うーむ、やっぱりなあ。堂上は郁に理不尽に辛くあたることも多いが、いざと言うときには過保護にもなるし。郁への思い入れが大きいことが分かる。堂上も査問にかけられた経験があるなど、伏線は色々あったし。自分が助けた女の子が自分を追っかけて図書隊に入隊してきたことを知れば、冷静でいられなくなるでしょう。
追伸:ところで手塚兄よ、書留でもない普通郵便で現金を送金してはいけないぞ。なぜ普通郵便と分かるかと言うと、宅配ボックスから手紙を取り出していたから。司法省の役人なのに……
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