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2008年3月16日 (日)

機動戦士ガンダム00 #23 「世界を止めて」 (3/15)

 ロックオン・死す。
 左目を失い遠近感がつかめないハンデの中、無理を押してのガンダムへの搭乗。味方の窮地を救い、なおかつ敵本拠地を叩く。そこにはロックオンにとって、真の仇敵と呼べる男がいた。うん、確かにうまい舞台設定です。さすがは(私の中では)構成に定評のある黒田洋介さんだ。
 ロックオンのような主役クラスのキャラを死亡させるには、それなりに理由がいると考えます。そのうちの1つが、そのキャラの設定を使い尽くしてしまったとき。ロックオンはガンダム・チームの中では4人のマイスターのまとめ役ですが、彼自身の物語はクルジスの自爆テロによって家族を全て失ったということ。そしてその仇(かたき)は、かつて刹那たちを扇動して狂信と武力を叩き込んだサーシェス。ところがサーシェスは、刹那にとっても欠かすことが出来ないライバルキャラの一人であり、さらには戦争凶という、この作品のテーマ『戦争根絶』をあらわすには欠かせない敵役の一人なわけです。つまり、ここでロックオンに倒されてもらっては困るわけです。かといってロックオンが刹那にサーシェスを譲るようなことも、決着をつけられないままずるずると勝負を延ばすこともできない。つまりはロックオンの側がフェードアウトするしかないわけです。
 一方ここでロックオンが倒されることは、意味がないとは言えない。擬似太陽炉の流出によって国連軍に追い詰められた状態で、なおかつトランザム・システムをイオリアに託されて、ようやくガンダムチームが1つにまとまったところで、マイスターたちの統率役であるロックオンが倒される。それまで我が強く協調性というものが全くなかった刹那たち残されたマイスターが、追い詰められた状態の中でチームとして一体化する契機としてはなかなか最高の演出です。
 シリーズ構成の黒田洋介は、かつて「トライガン」というアニメの中で、人気キャラのウルフウッドをアニメシリーズのクライマックスで容赦なく殺した実績?があります。いくらアニメが2クールで完結するからといって、原作でまだ活躍しているキャラを殺してしまうなんて考えてみれば大胆なことです。それでも構成上必要とあれば殺してしまうことも厭わない。これが黒田クォリティ。
 つまりロックオンは、これ以上活躍できる場がないから倒されたということですか?<なんかもう色々と台無しな結論。

みんなのヒーロー、戦争大好き・サーシェス
 トリニティから鹵獲したスローネ・ツヴァイをもって、ソレスタルビーイング掃討作戦に参加を志願するサーシェス。どうやって奪ったかというセルゲイの言葉にも、企業秘密ですと答える余裕っぷりがとてもダンディです。
 このサーシェス、なんというか00キャラの中でも群を抜いてキャラが立っている。
 まず、シリーズのテーマが戦争根絶を謳ってる中で、堂々と傭兵を名乗り戦争を飯の種として捕らえ好きで戦争をやっていることを公言してはばからないその態度が素敵。普通どんなに野心に満ちた政治家にしても金儲けが目的の武器商人にしても祖国を守る軍人にしても、もう少し人道的な建前を掲げますよ。それこそ国を守るためだの求めるものを求めるところに売るだけだのニュータイプは人類の革新だだの地球人類は宇宙に上がらねばならないだの。それを戦争がやりたいからやってるだけだという極めて利己的かつ自己目的化した行動原理を主張して悪びれない。しかもそれが一国を率いる政治家でも世界制服を狙う独裁者でも人類絶滅を画策する侵略者でもないただの傭兵という立ち位置が素敵過ぎる。一体どう発想すればこんな素敵なキャラクターができあがるのでしょう。
 ソレスタルビーイングの武力介入が矛盾をはらみながらもそれなりの説得力をもっているのは、ガンダムという超越した武力を持ってることもあるが、その戦争根絶という目的がその倫理面においては正しいとされるから。だれだって戦争で死ぬのは嫌だし、人が人を殺す戦争がなくなれば良いという一般論に反論できる人間はいない。普通の人間なら建前だけでもそう唱える。しかしサーシェスは、地位も名誉も関係なく、ただ戦争したいから戦争しているだけだと主張する。つまりシリーズのテーマに真っ向からケンカを売っているわけで、作品テーマ的には最高の敵役なのです。つまりもし刹那たちが本当に世界から戦争をなくしたとしても、最後にこいつを克服しないことには本当の意味で戦争根絶を達成したことにはならない。
 だからサーシェスはこんなところでくたばってはいけないのです。

トレミーでの戦闘
 GN-X26機とサーシェスのスローネの計27機で、資源衛星トレミーに潜むプトレマイオスを襲撃。対するスメラギは左目を負傷したロックオンに待機を命じる。たとえトランザムで一時的に機体性能をドーピングできたとしても、キュリオスとヴァーチェだけでは荷が重い。
 それでも無理矢理出撃したロックオンはデュナメスをGNアームズでモビルアーマー形態のまま窮地を救い、そのまま後方にある輸送艦への攻撃に向かう。20機以上いるGN-Xではなくその後方にいる母船を叩くというのは、なかなかうまい戦術です。GN-Xの航続距離がどれほどあるかは知らないが、擬似GNドライブの稼働時間に限界があるという設定から、刹那たちのように無限に近い航続距離があるはずがない。となると本拠地となる基地か母船は絶対に必要なわけで、それがなくなってしまえばGN-Xたちは帰れなくなってしまう。だから戦闘途中で、GN-Xたちは無防備になった母船を守るためにも撤退するしかなかったわけです。
 一方、雇われ兵という立場のサーシェスはヴァーチェの足止めを行っただけで撤退する。戦争大好きなサーシェスがどうしてこんな淡白な活躍だけでひくのか疑問でしたが、おそらく後方の母船を狙われる可能性に気づいていたのか。デュナメスとの一騎打ちになります。

ロックオン、届かず
 クルジスの自爆テロで家族と妹を失った過去を持つロックオン。その前にあらわれた、かつて刹那たちクルジスの少年兵を育てたというサーシェス。仇敵を前に、感情をむき出しにして戦いを挑む。
 ここで上手いと思ったのは、ロックオンの敗因がサーシェスに対して技量が劣ったからでもなければ、不運だったからでもないという演出がなされていたこと。デュナメスの持ち味は超長距離からの精密射撃なのに、ロックオンは左目を失って精密射撃ができなかった。つまり実力が十全に発揮できる状態ではなく、しかもそれをサーシェスが感づいてしまった。敗れるべくして敗れたがそれはロックオンが実力で負けてたからではないということです。
 それでもロックオンはデュナメスをハロに託し、自分は最後まで敵を狙う。しかしそれでもサーシェスは倒せず……

 はなしもいよいよラス前となってロックオン死亡。みんなの統率役である彼が死んでソレスタルビーイングにもさらに混乱するでしょうが、どうか立ち直って欲しい…というかどうまとめるのか楽しみです。

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