ながされて藍蘭島 第23話 「つれていって、寺子屋」 (9/5)
すずを寺子屋へ強制連行するお話。
明治時代初期に外界との交流が途絶えたはずなのに、漢字は新字体(『國語』ではなくて『国語』)、かなは新かなづかい(拗音や促音をあらわす小さな「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」が使われている)、数字はアラビア数字が使われていたりしてます。なぜ!? きっと数字や数学記号は行人が伝えたのでしょう。新字体や新かなづかいは、漂流した本を読むためにちかげが習得していたということで。
行人も先生を務める寺子屋で、他の先生はちかげとしのぶ。ちかげが国語で、しのぶが習字、行人が算数(というより中学レベルの数学だね、あれは)を受け持っていました。他にも生け花とか算盤とかやっているから、お稽古ごとの塾も兼ねているのでしょう。
で、すずはこのお勉強が嫌い、ということですが……無理もない。藍蘭島では、勉強を身につけてもそれを生かせる場が限られていますからね。島の住民の総数はどうみても百人はいないだろうし、外界との交流もない。島の経済は物々交換が基本。つまり算数を使う機会がない。国語だって、本とか新聞とか文字の娯楽が少ないですからね。苦労して身につけても、高度な知識や学問を生かせる場が少ないのです。むしろ、子供であっても肉体的労働力の方が重んじられる環境ですね。その中にあって、この島の子供たちの学習意欲の方がすばらしいぐらいだ。日本は江戸時代においても識字率が世界最高水準だったというし、江戸時代は和算が発達していたから日本には学問を重視する伝統が確かにあります。それに海外留学で遭難したアイランド号の生き残りであるだけに、学問の重要さが伝わっているのでしょう。
そして行人の説得により、すずも勉強嫌いを克服して寺子屋に通うようになったが、ずっとサボってきたツケは大きくて低学年に編入。この島には11歳のゆきのより年下はいないはずだから、事実上すずが最低学年ということになるのかな。
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